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■第5回 板倉直人 元GOLD'S GYM 行徳 ”突撃ムエタイレポート

 好評の格斗コラムですが、今回は板倉直人君にタイでの修行と自らのムエタイの試合をレポートしてもらいました。

 板倉君は99年の空手維新ゴールドジム行徳に入門し,格闘技を始め、維新在籍中はアマシュートボクシング中量級優勝や拳心館グローブ交流試合等で好成績を修めました。板倉君は抜群のセンスと維新には珍しい現代風のルックスで空手維新ゴールドジムの初期メンバーとしてマックス栗山君、ノブ境君らとともに活躍してくれました。

 現在、板倉君は維新を離れSSSアカデミーでプロのキックボクサーを目指して練習中です。 空手維新の格斗コラムもこういう形で、次に続いていってくれると嬉しいですね。いろいろなHPを見ますが,試合前や試合後の本人からのレポートやコメントはあっても実際に戦った本人が自らレポートしているのは本当に少ないですね。そういう意味でも今回のようなレポートは貴重なのではないかと思います。

山口龍

ムエタイとは何か、真実のムエタイとは、
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今回2001年9月1日から20日までムエタイを学ぶためにタイ、バンコクへ行った。ムエタイの強さとは何なのか?それを自らの身体で知りたかったからだ。

この時期のタイの季節は秋で雨季,しかし、秋といっても毎日30℃を超えじめじめしている。蒸し暑さに歩いているだけで汗だくになってしまう。

ジッテイジムでの練習
自分はジッテイジムというジムで練習した。始めはジッテイジムという名前しか分らず手当たり次第に人に聞き歩きジムを見つけるのに丸一日半かかかってしまった。このジムは外国人の選手で短期間でもお金を払えば誰でも練習させてくれる。料金は一日300バーツ一週間2000バーツ、一ヶ月6000バーツ(1バーツ、約3.6円)と少し高いがしっかりとミットを持ってくれる。アポや予約は要らず自分たちは二週間3500バーツに値切った。宿は各自で探し泊まる。練習は朝と夕方の二回あり,自分たちは朝は王宮広場や町の中を走っていた 午後は15時から18時の間に行う、練習の中心はミット打ちである。各自でウオームアップ、シャドーや縄跳びをしたりして準備運動をする。そしてジムの人がバンテージを巻いてくれる。その後バックを叩いたり,シャドーや縄跳びなどをしていると順番にリングに呼ばれる。

体力ギリギリのミット

 ミットを持ってくれる人は3−4人いて自分のミットを持ってくれる人は大体毎日決まっている。自分は元ラジャダムナンの王者に持ってもらっていた。 ミットの内容はほとんどがミドルとヒザ中心、パンチにはあまり重点をおかずジャブ、ワン,ツーぐらいとにかくミドル、ヒザ,ヒジの連打を打たされる。1R、3分程度でその人の疲れ具合で調整してくれるが体力のギリギリまで3-4R行う。
これが地獄、本当にハードだった。

ジムは野外で気温は35度を超えむし熱いこの熱さがかなりの体力を奪う。氷の水を頭からかぶらないとやっていけない熱さ!

20分程して次にジムの人が腹筋100回(ときたま200回)といわれ黙々とこなす、スパーは蹴りだけの軽いマススパーを行う。これはジム人が相手をしてくれるのだが物凄く上手い、自分の蹴りはほとんどはいらずパカパカ蹴られ組めばゴロゴロ転がされる。手も足もでず虐められている感じだった。

この時に相手のテクニックや動きをしっかりと盗む。 これらが主な練習メニューでこれにプラスパンチミット3Rとか鉄柵につかまって左右のヒザ蹴りをひたすら20分やったりする。

日本の練習との違い
 自分が日本でやっていた練習と違うところは合同練習でないこと各自がそれぞれ黙々と練習している。しかも全体の練習の流れがだらだらしている。 これは悪い意味ではなくタイ人の穏やかでのんびりした性格が表れているのだと思う。

突然試合決定
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 そんな感じで一週間が過ぎた頃、ジムにいる日本人の試合を見に行った。会場は大きなホテルでリングの周りに客席があり、食事や酒を飲みながら試合を観戦できる感じだ。リングではジッテイジムの外人練習生VSタイ人とタイ人同士のショー的な試合が行われている。

 試合を観戦後、突然、ジムの人が「来週はお前達が出ろ!」といわれ、断るのは格好悪いので、勿論,引き受けた。そんなこんなでタイに着いてから休んだのは一日だけで2週間練習に励んだ。

試合当日会場ではプロモーター同士で何か揉めている。聞けば自分の対戦相手が決まってないそうだ。結局10分ほどした後,75KGはありそうな横にでかいタイ人悪く言えば、巨漢だ。この辺がタイ人のいい加減なところだ。自分の体重は聞かずに見た目で判断されてしまった。

自分は何にもビビることなくどんな相手でもぶっ倒すつもりでいた。BY 板倉直人

試合形式は2分5R(インターバルは2分)ヒジなしで行われた。試合前には必ずワイクルーという踊りを舞う。このワイクルーをしている間に緊張が緩んで落ち着くと思ったが,その逆でどんどん緊張してしまった。

1R 相手に入り込んでパンチの連打、時たまいいパンチが入るがガードが固く効かない、ハイキックも全てガードされる。左ハイキックをわざとスカしてその回転でバックハンドブローしかしヒジが当たり注意を受ける。有効打なし。

2R 後ろ回し蹴り、かわされるが外国人の客はこういった大技を喜んでくれる。パンチからローへのコンビネーション、上下にちらす、しかしミドルがでない。一番練習したミドルがだせない。相手のミドルはカットできず腕に何発ももらう。脇腹にもろにミドルをくらう。タイ人のミドルは強烈でしかも速い。
3R ブラジリアンキックがかすりもしない。飛びヒザ蹴り、これはまともに入る。しかし相手のオデコだった。決定打にならずラッシュをかけるが相手は亀になりガードが固い。首相撲になるとヒザがでない。逆に相手のヒザが怖いのですぐロープに押し付けてしまう。

4R 相手の猛反撃、パンチをガツプリもらい追い込まれる。そしてガードの甘い顔に左フックをくらい自分は倒れていた。10カウントで立ち上がったがレフェリーは試合をストップさせた。

4ラウンドKO負け 素人が見れば自分が押していたように見えるが内容は完敗。相手は全て見切っていた。冷静に見ていた。ジリジリと重圧を与えられていた。自分は焦っていた。ガードも甘かった。練習でしたことがでていない。こりゃ勝てないと途中で思ってしまった。そう思ってしまったことがめちゃめちゃ悔しかった。客の顔が見れなかった。思わず泣き出してしまった。そんな自分に驚いてしまった。 なんでこんなに悔しいのか?今までの自分が甘かったのだ。自分では頑張っているつもりで調子にのっていた。物凄く自分が情けなかった

敗北してこそ得られるもの
 今日この試合をして得たものは大きい。負けという現実、自分の甘さ、タイ人と比べ圧倒的な練習量の差、めちゃめちゃ練習してゲロを吐いて血尿がでてしまう位やらないと次は勝てない。妥協は一切しない。とにかくこの試合で格闘技に対する意識がまったく変わった。これは自分にとって大きな収穫だと思う。練習でやった蹴り方やテクニック、技なんかよりこのことが一番の収穫だと思う。

 結局タイ人はなぜ強いのか考えてみるとそれはムエタイだから400年の伝統ある国技だから、そんなものは関係ない。彼らは物凄い練習を毎日している。練習しているか、していないかそれだけ、ハングリー精神も凄い。やっぱりやることやらないと勝てないのである。
板倉 直人

バンコック事件簿 BY 板さん
ムエタイレポート01
ムエタイレポート02
オカマ
 スコールが降りだしたから小屋に逃げ込んだらオカマご一行が20人くらいいて囲まれてからまれた。奥に連れて行かれそうになった。

ナンパ代行

 元ラジャのチャンピョンが女好きで「あの観光客の女の子に今夜一緒に食事しないと」誘ってこいとナンパ代行をやらされる。結局その夜は楽しく遊んだらしい、羨ましい。

王室広場
 ジムの外人が曽田に「俺はいつも一周2KMの王室広場を5周しているぞと挑発され朝走って練習でヘトヘトなはずなのに練習後負けず嫌いの曽田は10km走るといって聞かず,走った。自分も走った。しかもスコールの中、一度言い出したら聞かない男、曽田.

ゴーゴーバー
 ゴーゴーバーでは女は買わなかったが5回は行ってしまった。

レンタルバイク

レンタルバイクをノーヘルで運転していて警察につかまり裏金を払って助かった。

ゲリ

タイに着いて10日間下痢が止まらず病院へ、食中毒といわれその間はトイレとミットの往復だった。

タイマッサージとタイオイル

タイマッサージにはまり毎日行った。 タイオイル初体験、試合前にタイオイルを全身にたっぷり塗られてあまりに痛さに一人で試合会場を叫び走り回っていた。タイ人は爆笑!
板さん 渾身のレポートありがとう!UPが遅れてゴメンナサイ!今後の板倉選手の活躍に期待してます!
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